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気ままに【らき☆すた】【けいおん!】【GA 芸術科アートデザインクラス】の自作小説を書いてます。同人的要素、百合的要素を含みます。苦手な方、嫌悪感を抱く方は見ないことをお勧めします。この中にある小説のいくつかは らき☆すたエロパロスレ または らき☆すた つかさ×こなたに萌えるスレに投下した作品です。
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らき☆すた小説302
みゆき×こなた


思いやりが行き過ぎると
シーソーの傾きが偏るもの




男性で優しければ、いい人どまりだと言われる人もいる。
女性で優しければ、都合のいい人だと言われる人もいる。
それゆえに、相手が優しすぎると、まるで自分が相手を都合のいい人だと思っているように周りから思われるんじゃないかと、不安になる。
周りに思われる分にはまだいい。
ただ、相手にそう思われるのは、嫌だ。
優しいところは嫌いなわけじゃない。むしろ好きだ。
でも、なんと言えばいいのか。
優しさが、人徳が、差が、きつい時がある。
人としてクズになってくれ、なんて思ってはないけど。
せめて、私と同じ部分があると、思いたい、分かりたいのかも知れない。



「こなたさん?」

みゆきさんが私の顔を覗き込む。
ただでさえ手を繋いで下校していたこの状況で、考え事をして話を聞き逃してしまった私に対して咎める事もなく、わざわざ少し屈んで視線を合わせてくれた事や、整った顔立ちが至近距離にある事、揺れた桜色の髪から届いた香り、全てが原因で反射的に瞳孔が開いた。
首ごと視界を逸らしかけ、それは失礼だと視線だけを右下にずらす。
それでも距離は近いから、いつも私に対する好意を紡ぐ形の良い唇だったり、メガネの奥で真っ直ぐに私を見てくれる瞳は視界に入っちゃうわけで。
メガネの有無こそあれど、先日の夜のあれやそれを思い出して非常に心臓にくるものがある。

「ど、どしたの? みゆきさん」
「いえ、急に黙ってしまわれたので、ちょっと不安になりまして」

私の焦りを知ってか知らずか、ようやく覗き込むのを止めて歩みを再開するみゆきさんは繋いでいる右手で私の左手を少し強く握ってきた。
不安って、何が? と、私の家までの通り慣れた道を進みながら見上げ尋ねる。

「その……勉強すると言う名目で家までお邪魔するのが、実は迷惑なのではないかと……」
「え?」

ここ最近。
もっと詳しく言えば、みゆきさんが私に告白して付き合う一ヶ月前ぐらいから、みゆきさんは私に勉強を教えてくれるようになった。
最初は正直面倒だと思ったのも否定はしない。
でも、教えてくれている労力や、私が問題を解けた時に私よりも嬉しそうにしてくれたりと、私のためにしてくれている事実がとても嬉しくなっていくのにそう時間はかからなかった。

「あの、家の方向まるで違うのにわざわざ教えにきてくれてるみゆきさんに対して、迷惑だなんて思うはずないし……ぶっちゃけてその心配しなきゃいけないのは私の方だよ」
「まさか。私がこなたさんと一緒にいたいからしているのですし、気にしないでください」

そう言って仏のように微笑むみゆきさん。
ああ、私は大事に想われてるなぁ。
やっぱりみゆきさんは綺麗だなぁ。
それと同時に、何かにイラつく自分もいた。
だって、面倒じゃないかと不安になるって事は、私がそうしてもらって嬉しいと思ってるのが伝わってないって事だ。
よくよく思い返せば、それを伝えていないのだから当然と言ってもいいのかもしれないけど。
でも、言わなくても分かってほしいという我ながら面倒な部分があったり、もっとそこは自信持ってくれたっていいじゃんかと責任転嫁したくなったりもする。
そう思ってしまうのは、やはり自分がダメなんだろうか。







「こなたさん……」

みゆきさんが私の唇を啄む。
勉強後の意外と積極的なみゆきさんは、私のささやかな抵抗は気にせずに首に左手を回してきて右手で私の左手首を掴んでくる。
ストップをかけるつもりか、招き入れるためか、自分でもよく分からないまま薄く開けた口の中にスマートな動きで侵入してきたみゆきさんの舌は、もう慣れた動きで私の口内を蹂躙する。
対する私はこの液体と体温が混じる感覚に未だ慣れず、少しみゆきさんの舌が引いた際にちょっとした仕返しのつもりで舌先でチョンチョンと突くのが精一杯だ。
脳に近い位置から生み出される、一人だと絶対に味わえない鈍い痺れのような感覚が舌先や上顎から首筋を登っていくのは、少し怖いけど嫌いじゃない。
本当に嫌なら、みゆきさんがメガネを外した段階で「嫌だ」と言えばいいだけだ。
それをしないから、みゆきさんもここまで積極的になるんだと思う。
鼻呼吸だけじゃ酸素量が足りなくて、唇が僅かに離れる間に口でも呼吸する。
必死だから掴まれた左手も動かすけどビクともせず、せめてもの反撃として空いた右手ではみゆきさんを押し離す事はなく脇腹付近の制服を握り締めて引き寄せた。

「ふ、はっ……こなたさん、苦しかったですか?」
「こ、これぐらい、へーきだもんね。わたしだって、レベルアップしてるんだから」

正直に言うと『大丈夫』の発音が『らいりょうぶ』になりそうなぐらいにはヤバかったから『へーき』と間延びした返事をする。
だって、多少なりともみゆきさんも眼はトロンとしてるけど私はもっと酷い自信があるから、こうやって虚勢を張らないと情けさすぎた。
なのに、みゆきさんはまた優しく微笑む。

「無理しなくていいですよ。好きでいさせてくれて、受け入れてくれてるだけで私は幸せですから」

もう充分ですよと、彼女が笑う。
トロンと、ヘニャっと、ホワンと、幸せそうに。
仏様のように。

「愛しているだけで、充分です」

あぁ、綺麗で、無性に腹立たしい笑顔だ。
いつもそうだけど、よりうまく働いてないと自覚している頭をフル回転させ、掴まれていた左手を振り解き、両手でみゆきさんの頬を掴んで腹立たしい満足気な笑顔の口を塞いだ。
怒りのエネルギーなのか、私を奔放するみゆきさんの舌の動きを完全とはいかずともコピーした私の舌の動きにみゆきさんが慌てて私を引き剥がそうとするけど、そうは問屋が卸さない。
力が入らなくするように、みゆきさんの舌のを自分の舌で絡めて思いっきり吸い上げた。
思いの外自分にも反動がきて、視界が黒いカーテンが降りてきたかのようにフッと狭くなり次の瞬間には体の力が抜けて全体重をみゆきさんに預けてしまって。
通常なら楽に支えられるだろうけど、私のいきなりの行動に驚き停止していたみゆきさんはそのまま私に押し倒された。
衝撃でシュポンっと私の舌がみゆきさんの口をから抜ける。結構いい音するんだね。

「は、ふっ……こ、こなたさん? あの、無理してこなたさんからしなくてもいいん、ですよ?」
「……っ!」

そうして、よりにもよってみゆきさんの第一声がこれ。
上気した肌で驚いている表情でよかった。
腹立たしい笑顔じゃなくてよかった。
あの笑顔で言われていたら、怒鳴っていたかもしれない。

「みゆきさんは私を信用してないよね」

怒鳴りはしなかったけど、みゆきさんを押し倒しているこの状況のまま、キスの後とは思えない程冷静な声が出た。

「信用してないどころか、期待もしてないし、望んでもない?」

さっきまで絡めていた舌が熱い。
うまく動かない。
今のこの状態が正常な口内なのに、早くみゆきさんとキスをして舌を絡めたい。
そっちの方が、今の正常な口内だ。
そう本気で思うぐらいには、私の頭は沸騰していたようだ。

「告白して受け入れただけだけど、私だってみゆきさんが好きだよ。
勉強教えてくれるの嬉しいよ。
一緒にいてくれて幸せだよ。
そう思ってるって言わないと分からないぐらいに私は分かりにくい?」

沸騰してないと、こんな恥ずかしい事言えるわけがない。
でも羞恥はあるからみゆきさんの顔を見る事が出来ずに、さっきから私はずっと眼は瞑ったままだ。
ただ、そのせいで私の控えめな胸に当たる豊満なダイナマイトバストに意識を集中させてしまい、一周回って少し冷静さが戻ってくる。

「愛してるだけで十分だなんて言わないで。
私からの感情も、望んで。
もっとワガママになってほしい……の、かも、しれない」

はい、賢者タイムです。
これあれだ。普通に告白だ。
急いで飛び起きて部屋から非常口のマークのようにそのまま脱出したかったけど、眼を瞑ったままだと起き上がる事すらままならなかったので、恐る恐る目を開けた。
すると、目の前には驚いて目を見開いて、それでも冷静を装うつもりなのかキュッと口を真一文字に結んでいるみゆきさんがいた。
その口角は、表情筋の頑張りでは抑えられないのか上がっているのが見て取れて。

「あ、あの、こなたさん。……ありがとうございます、すごく、嬉しいです」

みゆきさんが呟いた言葉は、表情筋の降伏宣言でもあったのか真一文字が緩む。
そこには、見てる私が嬉しいぐらいの幸せそうな、可愛い笑顔があった。
うわぁ、もう、みゆきさんは綺麗で可愛いとか本当に卑怯でずるいよね。
私の親父心にクリティカルヒットのその笑顔に悶えている私に、みゆきさんが止めを放った。

「あの、では、こなたさんからキスしていただけますか?」
「……ひきょうでずるい」
「え?」
「なんでもないよ」

卑怯でずるくて綺麗で可愛い笑顔でお願いされて、私が断るはずもなく。

「私からした後は、みゆきさんからもしてね」

返事を聞く前に、私は全体重をみゆきさんに預けて念願のみゆきさんのワガママを叶えた。
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