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気ままに【らき☆すた】【けいおん!】【GA 芸術科アートデザインクラス】の自作小説を書いてます。同人的要素、百合的要素を含みます。苦手な方、嫌悪感を抱く方は見ないことをお勧めします。この中にある小説のいくつかは らき☆すたエロパロスレ または らき☆すた つかさ×こなたに萌えるスレに投下した作品です。
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らき☆すた小説06『オレンジ味のキス』
前作のかがみ視点



まったく脳が働かなかった。白昼夢を見ているのだろうかとも思った。
音を立ててはいけない気すらして、呼吸も止めている。
非常に、それはもうかなり、小躍りしたいほど嬉しいけど「何で?」という意識が片隅にある。
もしかしたら私はにやけているかもしれない。ただにやけているだけにしては妙に表情筋が痛いような。

ぴちゃん、と水滴が落ちる音で私はようやく息を吸えた。

「え、えっと……こなた。もう一回言ってくれない?」

聞こえていたけど、本当に私が聞こえたとおりの意味なのかを確かめるためが2割。
正直もう一回あのセリフを聞きたいなという意識が8割で訊ねる。
割合が大きく片寄っているけど気にしない。

「なっ……言えるわけないじゃん!」

面白いぐらいに顔を一瞬で染めて首を高速で横に振る。
つまり、私が聞いたことは聞いたとおりの意味であっているらしい。

「じゃあ……聞き間違えじゃ、ないわよね?」
「だと思うよ」

俯きながら小さな声で呟くこなた。アホ毛も何だかしゅんとして見える。
場違いな笑い声がグラウンドから聞こえた。
いや、違うか。私達の方が場違いで、向こうが正常。ここは別世界だ。

「……こなた、ここでいいの?」
「え?」
「いや、一応学校だし……」

まぁ正直ああいう場所で告白した私は人の事言えないけど。
つまり、私達は似たもの同士ってことか。

「じゃあ……帰りに私の家に寄ってから」
「こ、こなたの家!? ダメ! それはこなたが危ない!」

こなたがさらっと危ない事を言う。こいつは自分の危機には疎すぎる。
本当に隔離された部屋なんかで二人っきりになったら……
口に手を当てて「だって私、我慢できないだろうし」と呟く。
こなたはこの呟きが聞こえてないのか、不思議そうな目で私を見つめていた。
その目が、その唇が、その人が。


今すぐ『欲しい』と、胸の奥で誰かが叫ぶ


「やっぱり、ここでいい? 人がいるから安全だろうし」
「あー……うん」

流石に暴走気味の私でも、学校と言う人が多い場所では理性が切れることはないだろう……と思いたい。
それより、こなたにもう一度訊ねる。

「ほ、本当にいいのね?」
「かがみこそ……いいの?」
「何で?」

こなたが私に気を使う理由がいまいち分からなかった。
私は自分の気持ちを押し付けて、苦しめていたのに。
むしろ「話しかけないでよ」とか言われても不思議ではないのに。
罰も当たらず、褒美のような出来事が起こっている。
嬉しいのだけど……怒られるはずのところで褒められているというか、複雑な部分が少しある。

「言ったでしょ。出来る限り聞いてあげるって」

でも、その複雑な感情は嬉しさによって押し潰される。
身長差を0にしようと屈んだら、こなたはこなたで爪先立ちをしてくれた。
変なところで律儀で可愛いなぁとか何だか親バカっぽい思考が勝手に私の手をこなたの肩に置かせた。
顔が近い。冗談なんかじゃなくて心臓が爆発しそうだ。
じっと見つめてくる瞳が無性に照れくさい。

「目、瞑ってよ」

たまらずお願いすると、こなたはきょとんとする。
ああもうだから私の我慢が聞かなくなるようなことしないで、と無責任な責任転嫁をしたくなった。
我慢、我慢。

「目って瞑るもんなの?」
「それがセオリーって感じがするけど」
「……瞑らなくてもいい?」
「何で?」
「その……私はかがみにお願いしたから、かがみがしてくれるところをちゃんと見たいというか……かがみを見ていたいというか」

だ、だからっ! 嬉しいけどそういう事を今言うな! いや、言って欲しいけど言うな!
必死に我慢しようとして、こなたの表情を見ないために目を瞑っていたけど。

「かが――っん」

 

限界だった。

私の名前を呼んだのだろうけど、途中で塞いだせいで最後まで呼ばれなかった。
肩を引き寄せて唇を合わせる。我慢の限界だった割にはよく歯をぶつける勢いでキスしなかったなと自分を褒めたくなった。
目を瞑っているから今の私には重なっている唇と、肩を引き寄せている手だけが意識の全て。
体の一点を他人と合わせているだけのはずなのに倒れそうなほど嬉しい。

相手がこなただからだ。

もっとと思う欲が強くなる。理性という名の塊がボロボロと崩れていく。
あと少しで暴走しそうだったが、急にこなたがへたり込んで倒れそうになったから暴走はせずに慌てて抱き起こした。
咄嗟に腰に手を回してしまったのは不可抗力だか、自分の願望だか。きっと後者だ。

「こ、こなた!?」
「だっ大丈夫……」

腰を引き寄せているからこっちに体重をかけているはずだけど、軽い。
学校と言う場所で、しかも廊下で。好きな人にキスして、抱きしめている。
背徳感と言うか高揚感と言うか、頭の中で騒いでいるのはなんなのかごちゃ混ぜになって分からない。
こなたが申し訳なさそうに笑って見上げる。私に、笑いかけてくれている。

もうそれがトドメだった。

「待って」
「え」

離れようとしたこなたを腰を引き寄せる。
ただ気持ちが前に出すぎたのか少し体重をかけてしまい、こなたは一歩後ろに下がった。
丁度よく手洗い場の淵に腰掛けるようになって、そのまま足の間に体を入り込ませてさっきより強く唇を押し付ける。
上体が傾いて落ちそうだったからだろうけど、こなたは私の袖を掴んだ。
理由うんぬんより、そういう行動をしてくれたという事実で私はますます突っ走る。
柔らかい唇の表面を舌で舐める。その度に震えているこなたが愛しい。
嫌がってるかもしれないという意識が私にはすっかりなくなっていた。
外部の音は勝手に脳が遮断して、意識はこなたに収束している。
五感すべてこなたを感じるために使っていた。
驚きなのか何なのかは分からないけど、一瞬開いた口を見逃さずに舌を差し込む。
熱い中の、私とは違う同じ体温とぬめりを持った舌を軽く突いた。
チョココロネの、甘い味がする。

「んぅっ!?」

さっきまで聞こえていたグラウンドの騒音は何も聞こえない。
なのにこなたの声や息遣いだけははっきりと聴いている。
ビリビリと今まで経験したことのない何かがつま先から脳までを駆け巡る。
急にこなたの手が袖を離して、その時は舌の行動にブレーキがかかった。
だけど今度は背中に回されて、しがみ付いてくれて。
アクセル全開ギアチェンジ。
もっと舌を伸ばして口の中の上部を舐める。
すると今まで以上の激しい反応をして後ろに倒れそうになり、慌てて腰に回していた腕の片方を後頭部へと回した。
そしてさっきと同じ部分を舐めると、こなたは足を摺り寄せてきた。無意識にしたって、誘いすぎだ。
上からキスを降らせているから、舌を差し込んでいると自然と唾液はこなたへと移動する。
どうするんだろうと思っていると、こなたと喉の動きで飲み込んだと分かった。
ますます強く抱きしめる。舌が急に絡まってきて、きっと何かを言ったんだろうけど分からなかった。
嬉しさや鼓動が倍速で増えていく。でも、どこかでそれ以上に渇いている。
『こなた』という存在をもっと望んでいる。体が奥のほうから叫ぶ。欲しいと。

「ん、ぅんん!!」

今までより切羽詰ったような声(というか呻き?)と背中にドスっという鈍い衝撃がきた。
やばい、暴走したから怒った!? と慌てて目を開けると目の前にこなたの瞳があった。
結局こなたは目を瞑っていなかったらしい。
何? と視線で問いかけたらこなたは廊下のほうを見やった。
足音が聞こえる、と認識して急いで口を離す。

「あ、いた。お姉ちゃん、こなちゃん、遅い、よー……」

つかさが間延びした声で登場したのがその刹那だった。
まぁ……帰ってくるのが遅いから見に来たんだろうけど、つかさの表情が目に見えて困った表情に変わっていく。

「……コアラゴッコ?」

あー、なんか久しぶりにその単語聞いた。
つかさは結構大きくなるまでお母さんにべったりだったから「コアラみたいね」と笑われてたっけ。
たぶんそのことを言ってるんだろうけど。でもつかさ、これってそれとはかなり違うと思う。
こなたがこっちを見て「どうしよう?」ってアイコンタクトをしてきた。……本当、どうしよう。
私が暴走したからなんだけど。あとでこなたに謝ろう。いや、謝ってすむ問題じゃないんだけど。
って、それよりつかさに何か言わないと!

「あー、えっとねつかさ。こなたを迎えにきたんだけど、結局話し込んじゃって。ね!?」

とは言え咄嗟に思いつかず、頭を整理するためにこなたにパスする。

「そ、そうなんだよ。私がここに座って話し込んでたら、暑さのあまり立ちくらみ起こしてー……ね!?」

パス早っ!!
でも何とかなるかなと急いで言い訳する。

「そうなのよ! だから咄嗟に支えてこういうことに……なっちゃったんだけど…」

いくらなんでも無理がある説明に私達は首を軋ませながらつかさの方を向く。
つかさは、ほけーっとした表情で。

「そうなんだ。こなちゃん大丈夫?」

信じたよ。
本当は分かってるのかも。妙に鋭いとこあるし。
流石に今は「私が襲ってしまいました」とも言えないので黙っておく。

「でも、ずっとその状態だったの?私がここに来るまでお姉ちゃん達動いてなかったと思うけど」

一体いつから見てたのか。
こなたが急に反応がよくなったとき辺りなら結構見られてたことになる気がする。

「コ、コアラゴッコよ! ね、コアラ!」

こなたに急いで同意を求める。
こなたの表情は「ええ!?無理があるよ!!」というこなたの幻聴が聞こえるほど驚いていた。

「そっか。でもよかった」

つかさが心底安心したように呟く。

「お姉ちゃんとこなちゃん、仲直りしたんだね」
「つかさ…?あんた、気づいて…?」
「あ……ありがとう、つかさ」

一体なんで気づいてたんだろう。昨日叫んだとき?
いや、あれはこなたが関係してるって分かるはずもないし……だとしたらバスの中?
いつも通りのはずだったのに、やっぱり違和感があったんだろうか。

「じゃあ、早く戻ろう。弁当食べる時間なくなっちゃうよ」
「そ、そうね」

つかさが上機嫌で教室へと戻っていく。
ふぅ、と安堵の息をお互いついた。

「立てる? こなた」
「立てなかったらかがみの所為だよ」

こなたを少し抱きかかえ、淵から下ろす。こなたが背中から手を離すのを確認して私も手を離した。
もっと触っていたかったというのが本音だけど、今の今では無理だ。というより、怒ってるかも。
口に手を当てて難しそうな表情してるし。

「どうしたの?」

怒ってる?とは訊ねられなかった。

「本当にキスしたんだなって思って」
「こ、こなたから言ったでしょ!」
「……2回目のあれ、不意打ちもいいところだよ?」

こなたの怒ったような瞳で射抜かれて、私はびくっと体を縮ませた。
そうだ、暴走したのは私で……本当に悪いことをしてしまった。

「ご、ごめん……」

詫びにもならないし、謝ったところで許されないけど。
だけどこなたは非常に慌てて、私に笑いかけた。

「怒ってないから。本当に。ただ驚いたけどね」

こなたは笑うのと同時に、赤面していた。
さっきの事を思い出したのかもしれない。
結局、人が居ても居なくても私は暴走するということが身に染みてわかった。
もっと理性強くしないとなぁ……でも、こなたの唇柔らかかったなぁ……
ああ、私反省してない。
キスの感覚を思い返して思わず私まで赤面する。

「だから今度する時は、ちゃんと言ってからにしてよ」
「え?」

さらっと言われたセリフにちょっと待ったをかけたい。
そ、それだと……またしてもいいって意味に聞こえるんですけど、こなたさん?
もしかして無自覚ですか今の。

「ほら、教室戻らないとまたつかさとみゆきさんが心配するよ」
「いや……今のって」

やっぱり気づいてない。
うわ、何か今すごい嬉しい。絶対にやけてるはずだ。

「ねえかがみ。私は『恋愛感情に対する答えを見つけたい』って言ったよね。分かったよ」

急にしっとりとした口調になったこなたを見つめる。
恥ずかしそうに笑っているこなたを。

「かがみにキスされて、嫌じゃなかったよ。それどころか……」

なぜか、こなたはお腹に手を当てた。
そして数秒目を閉じて、何かを反復するように物思いな表情をする。
何を考えているかまでは私には分からない。


「とにかく、私は……かがみのこと好きだよ」
「…………私で、いいの?つかさとか、みゆきとか」

私なんか勝手に暴走したし、苦しめてしまった。
でもつかさは料理は上手だし、同じクラスだし。
みゆきだって、さっきの教室でいちばんこなたに声をかけて心配していた。
自分の悪いところばかりが見えてしまい悲しくなる。
でも、今。
こなたはこんな私でも好きだと言ってくれた。悲しむのなんか間違ってる。

「……かがみ、泣かないでよ」
「何言ってんのよ。私は涙なんか流してないわよ」

嬉しさでこみ上げてくるものもあるけど。
泣いてない証拠に、最高に笑ってやる。

「つかさもみゆきさんも好きだけど、やっぱり友達だしね。
 ……かがみとのキスシーンはある程度想像できたんだけど、二人はやっぱり……なんか、想像できなくて」
「私とのキスシーンを想像してたの?」

もしかして、水道を出しっぱなしで考えていたのはそのことだろうか。
妙に慌ててたし。そ、それは……また無意識に口角が上がる。
こなたがまた恥ずかしそうにしていて、それを見ても益々笑う。

「そ、そもそも何で引き合いに男の名前じゃなくてつかさとみゆきさん出すかなぁ」
「だって……」

ねぇ?と言葉にせずに同意を求めた。
私達の周り男いないじゃん?

「ま……これからもよろしく。こなた」

また、苦しめたり悲しめたり色々してしまうかもしれない。
でも私は今とても幸せだ。自然と声が落ち着いている。
こなたは……また慌ててるし。何でよ。

「よろしく、かがみ」

こなたも笑顔で返して、胸がじんと熱くなる。
昨日の出来事からこういうことになるなんて誰が想像できるだろうか。

「教室帰ってつかさとみゆきに謝ろ。主に私のせいだし」

こなたと並んで教室へと戻る。
手を繋ぎたいと思ったが言うのもはばかられた。さっきキスした度胸はどこ行ったんだろうか。

でも、いい。

キスしてああいう風に驚かれるなら、無理にする必要もない。そりゃ出来たら嬉しいけど。
想いが通じたからか心が軽い。今なら空も飛べそうだ。
隣同士で歩いて、名前を呼んで、どこかに出かけて。
それだけでも十分すぎるぐらいに幸せだ。
教室の前、ドアを開けようとしたけどその前に言いたいことがあってこなたを見る。

「ねぇ」

さっき断った手前言いにくいけど、今のうちに言っておかないと言い難い。

「今日、一緒にゲ○ズ行っていい?」
「……つまり、デートの誘い?」

さっき断ったじゃん、とか怒られると思ったらまた予想外に図星を指されて。

「そういう……ことだけど」

しかも面と向かって『デート』と言われるとこれまた恥ずかしい。
熱くなった顔を見て、こなたまで発火した。二倍で恥ずかしい。
返事はどうなんだろうと顔を冷ました後にもう一回こなたを見る。

「……オフコース」

半音上ずった声の返事が可愛い。
また抱きしめそうになった腕を必死で制御した。落ち着け私。
にやけていたら馬鹿みたいだし不思議がられる。
つかさやみゆきもいるんだから、きりっとしないと。

「ドア、開けていい?」
「オーケー」

こなたはビシっと親指を立てた。
ふぅ、と一呼吸ついてドアを開ける。
他のクラスの人も見てるけどあんまり気にせずに私達は

 

『ごめん、少し遅れたー!』

 

台本を読み合わせたかのように、一緒につかさとみゆきさんに笑顔で謝っていた。

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