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気ままに【らき☆すた】【けいおん!】【GA 芸術科アートデザインクラス】の自作小説を書いてます。同人的要素、百合的要素を含みます。苦手な方、嫌悪感を抱く方は見ないことをお勧めします。この中にある小説のいくつかは らき☆すたエロパロスレ または らき☆すた つかさ×こなたに萌えるスレに投下した作品です。
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らき☆すた小説05『チョコ味のキス』
『ありえないくらい似合わないプラトニックラブ』の続き



ムードも何もあったもんじゃない。
私もかがみも呆気にとられていて、お互いきょとんとしながら見つめあっている。
うわぁ、なんだこの空気。
沈黙が痛くて喋りたいのに何を喋ればいいか解らない。
かがみはかがみで口は笑ってるけど眉はハの字を描くという顔面がつりそうな表情で固まっているし。

ぴちゃん、と水滴が落ちる音でお互いの時間が動き出した。

「え、えっと……こなた。もう一回言ってくれない?」
「なっ……言えるわけないじゃん!」

それは聞き取れてなかったから訊ねられたのか、何なのか。
羞恥プレイってこういうことをいうのか。それともこれは言葉攻めっていうのか。
とりあえず、こんな思考今は忘却の彼方に追いやるけど。

「じゃあ……聞き間違えじゃ、ないわよね?」
「だと思うよ」

恥ずかしさでどうにかなりそうで俯いて呟いた。
今更撤回は出来ないし、するつもりもないけれど。
グラウンドから笑い声が聞こえた。昼休みだし遊んでいる生徒の声だろう。
みんなが居る場所が日常なら、ここだけは日常から切り離された異空間かもしれない。

「……こなた、ここでいいの?」
「え?」
「いや、一応学校だし……」

ムードもロマンスの欠片もない場所でお願いしてすみませんでした。
でもアニメイ○で告白したかがみも人の事言えないと思う。
ああ、私達は似たもの同士なんだ。

「じゃあ……帰りに私の家に寄ってから」
「こ、こなたの家!? ダメ! それはこなたが危ない!」

なぜに!?
かがみが口に手を当てて「だって……ん………ろうし」とか呟いている。
聞き取れない部分が多すぎて何が何だかだけど。

「やっぱり、ここでいい? 人がいるから安全だろうし」
「あー……うん」

頷く私。
自分でお願いしておきながら、恥ずかしさが込み上げてくる。
それと、なぜ人がいると安全なのかという疑問も込み上げてきた。
聞きたいけど、聞くのは野暮ってもんかもしれないし、タイミングを逃したので聞けない。

「ほ、本当にいいのね?」
「かがみこそ……いいの?」
「何で?」

だって、私昨日振ってるのに。
そういう人からこういう事言われて「ふざけるな」とか思わないのかな。

「言ったでしょ。出来る限り聞いてあげるって」

かがみは、優しい。
私の目線と合わせるために少し屈んだから、私も合わせるべきかなと思って少しだけ爪先立ちをする。
バランスが難しくて少しよろけたけど、かがみが私の肩に手を置いてくれた。
既に顔が近い。また、心臓が五月蝿くなった。体が震えてしまうほどの鼓動。

「目、瞑ってよ」

先に言葉を発したのはかがみだった。この空気に耐えられなかったのかもしれない。
私も正直耐えられてなくて、ただそれに抗うだけの術を持たないだけだったけど。

「目って瞑るもんなの?」
「それがセオリーって感じがするけど」
「……瞑らなくてもいい?」
「何で?」
「その……私はかがみにお願いしたから、かがみがしてくれるところをちゃんと見たいというか……かがみを見ていたいというか」

そんなにはっきりした理由はないけれど、私なりの理由を示そうとしたらかがみは何か震えてるし。
肩に置かれた手が、少し痛いぐらいだった。
もしかして、目を瞑らないから怒った?
心配になって名前を呼ぼうとして

「かが――っん」

肩を引き寄せられ、私が呼ぼうとした名前は、呼ぼうとしていた人の唇で塞がれた。
心の準備も何もしていなかった私は唇に重なる別の体温を認識して全身が沸騰する。
かがみは目を瞑っていた。結局不意打ちを食らった私は目を開けたまま、閉じることすら出来なかった。
爪先立ちをする力が抜けていくのを感じる。じわじわと唇から広がる微弱な電気が体を侵食していっているようだった。
瞳に映るのは、何かを我慢するかのようにきつく閉じられたかがみの目と、微かな風で揺れるツインテール。


本当にかがみにキスされてるんだ……


そんな思考が頭を過ぎった瞬間に、ガッコンと面白いぐらい足から力が抜けた。
当然、肩を掴まれていただけだった私は床に倒れそうになった。
慌ててかがみが抱き起こしてくれたから倒れることはなかったけど。
ただ、助けてくれた際に腰に回された手から、また何か電気がこみ上げてくる。

「こ、こなた!?」
「だっ大丈夫……」

足に力を入れる。踏ん張れば何とか立ち上がれそうだった。
けど、かがみは私の腰に手を回したままで、私は若干かがみに寄りかかったままで。
ごめんという意味をこめて笑いかける。
流石にそんな重くないかもしれないけど寄りかかりすぎると悪いと思って、かがみから少し距離をとろうとした。

「待って」
「え」

体重をかけられながら腰を引き寄せられるという行為に、ファーストキスをたった今済ませた私が慣れているはずもない。
ただでさえ足の力が入っていなかった私は後ろに押されて、手洗い場の淵に腰掛けた状態になった。
足が床に届いていなくて、背後は少し離れた場所に窓があるだけで、今支えてくれるのはかがみだけ。
咄嗟に私はかがみの袖を強く握り締めていた。
普通に重ねるだけでも足の力が抜けたっていうのに、今度は唇の表面を舐められて。
驚きとかそういうのじゃなく反射で足が動いた。
ステンレスの手洗い場をかかとで蹴ってしまい、想像以上に鈍い音が鼓膜を叩く。
暴れると人がくるかもと焦ったのに、かがみはまったく動じない。
グラウンドから聞こえる笑い声や近くの教室から聞こえるざわめきが、私から何かを奪っていく。
唇を舐め続けていた湿っている舌がするりと中に入ってきて私の舌を突いた。

「んぅっ!?」

電気というより、鋭い電撃に近い刺激が背中を駆け上がって脳へと達した。
手の力まで抜けそうで、慌てて掴んでいるだけだったかがみの袖を離し、背中に回してしがみつく。
そうしたら一瞬舌の動きが止まってほっとしたけど、今度はなお更動き出して上の方を舐められた。
ゾワっとなにかが頭の中で爆発して呼吸の仕方が分からなくなった。背中の筋肉が誤作動を起こしたかのように引きつって仰け反る。
私の上体がどこまで傾いているのかは解らないけど、かがみが腰にまわしていた腕の片方を私の後頭部へと移動させてきた。
かがみは私の足の間に体を割り込ませてきているから、スカートが大変なことになっていそうだ。
今私の体を支配しているのが恥ずかしさなのか、なんていう感情なのかは解らないけど足を閉じる。
閉じることは出来ず、ただかがみに足を摺り寄せるしかできなかった。
上から押さえつけられるようにキスされているから口の中に唾液が溜まる。
自分のだとか、かがみのだとか、考えるより先に飲み込んでいた。
なんだかフルーツの……オレンジの様な味がした。
そういう事を考えることが出来た辺り、私は結構冷静だったのかもしれない。
「かがみ」と呼んでみたけど言葉にならず、ただ舌を絡ませただけだった。
お腹の奥の方が何だか熱い。グルグルと回っているというか、なんていう表現があってるんだろう。疼く?
苦しい、でもない。痛い、でもない。切ない? 違うような、あっているような。
いっそ思考放棄しようかと何かに流されかけた時、耳に入ったのは確かな足音。

「ん、ぅんん!!」

かがみは聞こえてないのか、それとも聞こえていても構わないのか。
流石にやばいと感じて私は渾身の力を振り絞ってかがみの背中を叩いた。
そこでかがみが目を開けて、視線がかち合う。
口が塞がれているから言葉による意思疎通は出来ない。
というより、口を離せばよかったけどそれすら思いつかずに視線で足音のほうを示した。
そこでようやくかがみが口を離した。
と、同時に。

「あ、いた。お姉ちゃん、こなちゃん、遅い、よー……」

私達の状況を見て、呼びにきたのだろうつかさが手を挙げて……あー、なんだか見る見るうちに小動物的困惑の表情に!
あれ? あれ? と考え込んで、私達を見て。

「……コアラゴッコ?」

何それ。
いや、むしろこういうシーンを見て「キスしてたの?」ってすぐに察して訊ねるつかさもどうかとは思うけど。
私はどうにも対処することが出来ずかがみに視線で助けを求める。あちゃーって顔しないで。
というより、最初に暴走したのってかがみだよ。流された私も私だけど。
……結局、嫌じゃなかったんだし。
かがみは私の視線に乗せた思考を受け取ったのか、つかさの方を向いて(未だに私抱きしめてるままだけど)

「あー、えっとねつかさ。こなたを迎えにきたんだけど、結局話し込んじゃって。ね!?」

慌てているかがみが、至近距離アイコンタクトで同意を求めてくる。
って、えぇ!?また私に返された!!

「そ、そうなんだよ。私がここに座って話し込んでたら、暑さのあまり立ちくらみ起こしてー……ね!?」

再びかがみにパース!

「そうなのよ! だから咄嗟に支えてこういうことに……なっちゃったんだけど…」

いくらなんでも無理がある説明に私達は首を軋ませながらつかさの方を向く。
さ、さすがにこれは……

「そうなんだ。こなちゃん大丈夫?」

信じた!?
本当は解った上で私達の嘘に騙された振りをしてくれているのか、本当に騙されてるのか。
どっちか分からないけど今はとにかくありがたい。

「でも、ずっとその状態だったの?私がここに来るまでお姉ちゃん達動いてなかったと思うけど」

確かに、手洗い場って少しへこんだ場所にあるからこの状態だったらつかさは最初足の方しか見えなかったなろうけど。
上半身の方見られたら確実に何があったかばれてるだろうなぁ。

「コ、コアラゴッコよ! ね、コアラ!」

それはもしかしなくても私のことですか!?
無理があるよ! 無理があるって!

「そっか。でもよかった」

つかさが笑顔で呟く。
え、何? コアラが?

「お姉ちゃんとこなちゃん、仲直りしたんだね」
「つかさ…?あんた、気づいて…?」
「あ……ありがとう、つかさ」

朝方につかさに言われて誤魔化したのに、やっぱりお互いの空気が違うって気づいてたんだ。
今日はつかさにウソついてばっかりだ。ごめんつかさ。
みゆきさんは教室だろうか。心配してくれてたし、みゆきさんもごめんね。

「じゃあ、早く戻ろう。弁当食べる時間なくなっちゃうよ」
「そ、そうね」

つかさが上機嫌で教室へと戻る。
ふぅ、と安堵の息をお互いついた。

「立てる? こなた」
「立てなかったらかがみの所為だよ」

かがみの背中にしがみ付いていた手を離して、かがみも後頭部と腰から手を離した。
少しフワフワしている気もするけど歩けないほどじゃない。
念のために口に触れてみる。よく口の端から唾液が零れてるとかエロゲーではあるけど、零れてなかった。
つまり、私には激しく感じたけど実際はそんなに激しいものじゃなかったってことだろうか。
あれ以上に激しいのってどんのなんだろう。

「どうしたの?」

かがみが尋ねてくる。
「キスが激しかったのかそうでなかったのか考えてる」って言ったら色んな意味で地雷を踏んだことになりそうだから言わない。

「本当にキスしたんだなって思って」
「こ、こなたから言ったでしょ!」
「……2回目のあれ、不意打ちもいいところだよ?」

怒ってはないけど、わざとジト目で見上げる。
驚いたんだからそのお返しでこれぐらいしたってバチはあたらないはずだ。

「ご、ごめん……」

あ、あれ?本気で悪びれたように謝られた。
罪悪感を感じて、慌てて笑って取り繕う。

「怒ってないから。本当に。ただ驚いたけどね」

思い返すと物凄く恥ずかしい上に血が上ってくるのが分かる。
絶対今の私って顔真っ赤だよ。

「だから今度する時は、ちゃんと言ってからにしてよ」
「え?」
「ほら、教室戻らないとまたつかさとみゆきさんが心配するよ」
「いや……今のって」

何か変な事を言ったつもりはないけど、かがみは妙に慌てて……なんだろう、にやけてる?
そうだ、言い忘れがあった。

「ねえかがみ。私は『恋愛感情に対する答えを見つけたい』って言ったよね。分かったよ」

完全に分かったわけじゃない。それに該当すると思われる欠片が見つかっただけ。
それでも、私にとってはそれが全てで、真実。

「かがみにキスされて、嫌じゃなかったよ。それどころか……」

あの時、二回目のキスのときに感じたお腹の奥の『何か』
痛いのか苦しいのか切ないのか、分からなかったけど。

 

あれはきっと、もっとして欲しいという『欲』だ。

 

さすがにこれはかがみに言えない。
誘ってるみたいじゃん、それじゃ。

「とにかく、私は……かがみのこと好きだよ」
「…………私で、いいの?つかさとか、みゆきとか」

そっちから告白したのに、しかもなんでつかさとみゆきさんの名前が出るんだろう。
何か泣きそうな表情のかがみが、全然違うのに昨日の告白の時のかがみとダブって見えた。

「……かがみ、泣かないでよ」
「何言ってんのよ。私は涙なんか流してないわよ」

昨日とまるっきり同じ会話だけど、心情には大きな違いがある。
かがみは本当に、綺麗に笑った。

「つかさもみゆきさんも好きだけど、やっぱり友達だしね。
 ……かがみとのキスシーンはある程度想像できたんだけど、二人はやっぱり……なんか、想像できなくて」
「私とのキスシーンを想像してたの?」

し、しまった。墓穴掘った。
まだからかってくる方が助かるのに、かがみってば幸せそうに笑ってるし。
恥ずかしい。本当に恥ずかしい。

「そ、そもそも何で引き合いに男の名前じゃなくてつかさとみゆきさん出すかなぁ」
「だって……」

ねぇ? と無言の同意を求められた。……あぁ、納得。
そうだね。私達の周り男いないよね。

「ま……これからもよろしく。こなた」

かがみの声が、柔らかく耳に届いた。
また、心臓が走り出す。
さっきあんなことしてたのに、なんで名前を呼ばれたぐらいでここまで熱くなるかな私。

「よろしく、かがみ」

笑いあう私達。
昨日の私達からしてみれば信じられないだろうな。

「教室帰ってつかさとみゆきに謝ろ。主に私のせいだし」

かがみと並んで、指と頬を洗うために通った廊下をその時とは全然違う気分で引き返す。
いつもと同じぐらいの距離のつもりだけど、なんだかかがみをより近くに感じる気がした。
教室の前まで来て、ドアを開けようとかがみがドアに手をかけたままこっちを向く。

「ねぇ」

少し苦笑したように私を見て。

「今日、一緒にゲ○ズ行っていい?」
「……つまり、デートの誘い?」

ち、違うわよ! とかそういう反応を予測したのに。

「そういう……ことだけど」

ちょっ! 顔赤くしないで!
私まで伝染する。あー、ほら。また熱くなってきた。
今日だけで何回赤面すればいいんだろ。

「……オフコース」

照れを誤魔化すために茶化して返事をしてもどうしようも出来ない。
ドアの向こうにはつかさとみゆきさんもいるんだから、冷静にっと。

「ドア、開けていい?」
「オーケー」

かがみの問い掛けに親指を立てて答える。
ガラッと音がして、つかさとみゆきさんがこっちを向く。
他のクラスの人も見てるけどあんまり気にせずに私達は

 

『ごめん、少し遅れたー!』

 

打ち合わせしたかのように、一緒につかさとみゆきさんに笑顔で謝っていた。

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