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気ままに【らき☆すた】【けいおん!】【GA 芸術科アートデザインクラス】の自作小説を書いてます。同人的要素、百合的要素を含みます。苦手な方、嫌悪感を抱く方は見ないことをお勧めします。この中にある小説のいくつかは らき☆すたエロパロスレ または らき☆すた つかさ×こなたに萌えるスレに投下した作品です。
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らき☆すた小説203『ドロップ不要』
ひかる&ふゆき+こう

リクエスト作品【ひかふゆ】です
甘さはそんなには無い
こう初めて登場




アニ研の顧問をしているくせに滅多にアニ研に来ないひかるセンセは、
珍しく部室にやってきたかと思えば挨拶もなしに「何か食うもんくれ」と
ちっちゃい身長同様ちっちゃな手を伸ばして私に迫った。
ひよりんはまだ来ておらず、暇だった私は
部室に置いてあるひよりんが描いた同人誌を読んでいたわけだけど、それを閉じて苦笑い。

「ひかるセンセ……生徒への第一声がそれっすか」
「腹が減ってるんだ」
「自分で買ってくださいよ」

確かひかるセンセはカロリーメイトを何本かストックしていたはずだ。
よく飽きもせず食べれるもんだと半ば感心していたが、ようやく飽きたんだろうか。
それこそ、私に他の食べ物を要求せずに自分で買ってほしい。
だけどひかるセンセは私に伸ばしていた手を下ろし、
メガネの向こうの目を細めてバツが悪そうに視線を床にやった。

「……ないんだ」
「は?」
「金が、ない」

開けっ放しにしていた窓から丁度よく風が入り込んで
机の上に置いていたコピー用紙がバラバラと飛んだ。
なんてタイミングのよさ。

「まさか、財布忘れたとかそんなベタなオチじゃないですよね?」
「そこまでバカじゃない。……ただ、中身がないだけだ」
「余計にバカじゃないっすか!! って事は、昼から食ってないとか?」
「うむ」

なぜそこでサムズアップして男前に返事をするのか私には分からない。
あんたそんな小さくても一応先生だろうと言いたい気持ちを抑えて、
パンとかは持っていないので財布を取り出した。

「でも何も食べてないって……よくふゆきちゃんに叱られませんでしたね。
 体調面では気を使えって言われてませんでしたっけ?」

賞味期限を過ぎてても気にしないとか、ズボラな面が多いひかるセンセだ。
だからこそ体調や食品に気を使えとふゆきちゃんに何度も言われているのを知っている。
上手い事釣り合いが取れてるもんだと人間関係のバランスに感心した。

「今日は会いに行ってないからな」

へぇ、そうなんですか、珍しいですねと普通に対応しかけたが
ちょっと引っかかって財布から1000円を取り出そうとした手を止める。
不思議に思ったのかひかるセンセが「ちゃんと明日返すから安心しろ」と言ったが
別に金が返ってこない事を心配して止まったわけじゃない。

「ふゆきちゃんに会いに行ってない理由って、
 金がないから何も食べてないって知られたら叱られるからじゃないんですか?」

1000円札を見つめていたひかるセンセの目が思いっきり逸らされた。図星か。
何もない時にポンポン会いに行ってるんだから
こんな時こそ会いに行って頼れやと首根っこ掴んで揺さぶりたくなった。

「叱られるから会いに行ってないわけじゃない、ぞ」
「じゃあ何ですか?」
「……情けないじゃないか。金がないって」

かなり前にひかるセンセが持ってきた新聞が風に飛ばされてひかるセンセの顔面に張り付いた。
さっきから床に散らばっていたコピー用紙も再び舞い始め。
笑ってしまった私はとりあえず窓を閉めて席に着いて、
ひかるセンセは新聞とコピー用紙を拾い集めてテーブルに置いた後同じ位置に戻り。
コホンとお互い咳払いをして空気を戻した。

「情けないってなに今更な事気にしてるんすか!?」
「今更とか言うな! 私はふゆきの前で威厳無しか!?」
「聞くまでもなく無いっすよ!! なんなら賭けますか?」

万単位で賭けたって勝つ自信があると言いかけたが、
いきなりドアを開けて現れたふゆきちゃんに驚いて言葉を飲み込む。
威厳が無いと言われてムキになったひかるセンセはふゆきちゃんが来た事に気づいてないのか
ふんぞり返って腕を組んで「威厳はある!」と叫んだ。

「ある時と無い時がはっきりしてますよね、桜庭先生は」
「……え?」
「お二人とも騒ぎすぎです。廊下まで聞こえてましたよ」

ひかるセンセがふゆきちゃんを振り返り見上げ、
「どぅわー……」と、訳の分からない驚きの声を発した。

「八坂さんも、賭け事は校則では禁止ですよ」
「禁止されてなかったらどっちに賭けますか?」
「どちらとも言えないですね。無い時は無いですけど、ある時はとことんありますから」

ふゆきちゃん、それってノロケっすか?
ひかるセンセも何で勝ち誇ってるんですか。

「ところで、桜庭先生」
「なんだ?」
「昼食を取ってないそうですね?」

逃げ出そうとしたひかるセンセの肩にふゆきちゃんが軽く手を置いた。
それだけでひかるセンセの動きが止まる。
……やっぱ威厳無いと思うのは私だけか?

「珍しく昼休みに保健室に来ないと思ったら……」
「寂しかったのか?」
「そういう訳じゃありません」

寂しかったんだろうなぁ。賭けてもいい。これも万単位で。
でも言ったらひかるセンセが調子に乗るだろうから言わない。

「寂しかったからわざわざアニ研部室まで私を探しにきたんじゃないのか?」
「ただの偶然です。廊下まで声が聞こえただけです。それより何か食べてください」
「いいじゃないか、もう授業は終わってるし、夕食ふゆきが作りに来てくれれば。
 空腹でよりいっそう美味く感じるだろ」
「私が作る事前提ですか」
「一緒に作ってもいいが」

私の目の前で何を作ろうかとか、どうせなら泊まっていけとか、
ベッドが狭いですとか、ふゆきの家のベッドと比べればどこだって狭いとか話している二人。
あぁ、もう一個賭けてやろうか。勝つ自信100%だ。

『今二人は私の事を完璧に忘れている』

口を挟むのも野暮ってもんだから、いちゃつくならどっかほかの場所、
例えばひよりんの前でネタ提供でもしてやってくれと思いながら、
私は二人の会話をBGMに同人誌を再び開いた。

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